看護師の転職 crc(治験コーディネーター)という選択

看護師の転職でcrc(治験コーディネーター)という異業種にチャレンジしている人がいるのをご存じですか？

実はcrcという仕事は特に資格が必要な職種ではありません。

しかし看護師が看護以外の仕事を目指そうと思った時に必ずと言っていいほど選択肢に上がってくるのがcrc。

一体、元看護師がcrcを目指す事にどんなメリットがあるのでしょうか。

治験業務を支援する民間企業(SMO)から派遣されたcrc(治験コーディネーター)さんとこれまで共に仕事をしたことがあるという人もいるのではないでしょうか。

新薬の開発の最終段階では実際にその薬が必要となる患者さんへ薬を投薬し、その効果検証を行います。

そして、crcはその治験段階で被験者さんと医師、製薬会社の間に立って正しい治験が行われるように調整を行っています。

治験を行う場合、まず製薬会社から病院へ治験内容の報告があり、その内容に沿った患者さんを病院側がリストアップします。

その中から実際に治験を行う被験者さんを選び出し、治験のルールにのっとって薬を服用してもらうサポートをし、その結果を臨床開発担当者(cra)に報告するまでがcrcの役割。

こう言ってしまうと事務的な仕事が多いように聞こえるかもしれませんが、実際はかなり人間味の溢れる仕事。

「治験」という言葉に患者さんが不安になっていれば、その安全性や有効性をご納得いただけるまでご説明する事が必要です。

また、決められた期間に決められた量を、決められたタイミングで服用してもらわないと正しいデータは集められません。

患者さんへ正しい服用をしてもらえるようにお願いをするのもcrcの大事な役割なんです。

crcになるのに特に資格は必要ない、と先ほどもご説明しましたが、これらのお仕事内容に医療の知識が必要なのは一目瞭然。

看護師としての経験や知識を存分に生かしながら働けるのがcrcのお仕事なんですね。

crc(治験コーディネーター)の仕事に医療の経験があることが望ましいことは先ほどお話しましたよね。

crcの年収相場は300～400万円前後。看護師の平均年収と比べても高い水準ではありませんので看護師経験を活かしてキャリアアップと考える人にはちょっと…かもしれません。

それでもcrcが看護師に人気な理由は、その勤務体系にありました。crcのお仕事は雇用機関は企業ですので夜勤や休日出勤がありません。

そのため結婚や出産などを経て仕事以外に家庭や家事も重要視したいと思うブランクナースに人気があるという訳です。

ブランク明けに病院勤務へ戻ろうと考えた時、夜勤なし、土日勤務なし、と条件を狭めれば狭めるほどやりたい事から遠ざかってしまったり、責任の軽い仕事を任されがちです。

夜勤はできないけれど一人前の仕事がしたい、キャリアアップも目指したいと考えるブランクナースにとってはまさに活躍の場！と映るのでしょう。

実際crcの初任給は夜勤もこなす看護師に比べると少ないですが、コーディネーターとして経験を積んでいくことで昇給もありますので、じっくりとキャリアを積んでいきたい人にはお勧めです。

しかし1点ご注意を。治験業務は医学の知識が必要と言っても処置や実務がある訳ではありません。

あまり治験業界での勤務が長くなるとその後病棟復帰は難しいので、ゆくゆくは病院で働きたいと考える人は要注意です。

crc(治験コーディネーター)のお仕事は人気がありますが、実は求人数はそう多くありません。

crcの勤務先としては治験を行う病院、もしくは治験業務を支援する民間企業(SMO)のどちらかになります。

院内crcはすでに病院で勤務する看護師や薬剤師が兼任しており求人が出回ることは殆どありません。

しかしその治験業務を支援する民間企業(SMO)の募集も一般に出回る事は少ないので転職サイトなどに登録して少ない求人に出会う必要があります。

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