看護師がブランクを経て、精神疾患を乗り越えてニートから看護師として復職するには？

看護師がブランクがある場合、適応障害などの精神疾患が原因というケースがあります。

精神疾患が原因でブランクがある場合、どんな過程でブランクから復職するのでしょうか？また、おすすめの再就職先や再就職先での注意点をまとめました。

看護師がブランクを経て、精神疾患を乗り越えてニートから看護師として復職した体験談をご紹介します。

精神疾患でブランクがあり、看護師に復職した体験談

新卒看護師として、希望に胸を膨らませて、大学病院に入職しました。子供のころから、私は看護師になりたかったんです。

ようやく看護師としてのスタートラインに立てたことが、本当にうれしくて、「これから頑張ろう！患者さんの支えになるような看護師になろう！」とウキウキしながら、入職式に臨んだことを思い出します。

でも、実際に働き出してみると、自分の理想とする看護師生活とはかけ離れた現実にショックを受けることばかりで。

キラキラ楽しく働けるかなと思っていたのに、仕事は全然覚えられなくて、失敗ばかり。そんな自分に嫌気がさして、自己嫌悪に陥りました。

プリセプターやチームの先輩看護師からは、患者さんの前でも大きな声で怒られて、影でもヒソヒソされて。そんなストレスフルな毎日を送っていたら、心がついていかなくなってしまったんです。

出勤前には涙が出るし、病棟のナースステーションに行くと動悸がするようになり、嫌いな先輩を見かけるだけで息苦しさを覚え。。。

心療内科を受診したら、適応障害と診断されて、私の気持ちも限界だったので、退職しました。退職後は心療内科を定期的に受診しつつ、実家でゆっくり休ませてもらいました。ニートみたいな生活です。

そんな生活が1年くらい続いた時に、もう1回だけ看護師の仕事をやってみようかなと思えるようになったので、ブランクから復職することを決意して、第二新卒として実家近くの総合病院に再就職しました。

再就職後、半年たった今では「キラキラ楽しい毎日！」というわけではありませんが、以前のような辛さはなく、何とかマイペースで看護師として働いています。

看護師のブランクがある理由には、精神疾患があります。適応障害やうつ病です。適応障害やうつ病などの精神疾患が原因で、ブランクがある看護師さんは、比較的若い看護師さんが多いかもしれませんね。

特に、体験談でもご紹介したように、適応障害になってしまう新卒看護師さんは少なくありません。看護師は「リアリティショック」という言葉があるほど、理想と現実の落差が大きな職業ですから。

また、燃え尽き症候群のような形で退職してブランクがある看護師さんもいますよね。

新卒で入職してから、無我夢中で働いてきた。スキルアップにも励んで、外部の院外セミナーにも参加し、仕事中心の生活を送ってきた。

その生活にそこまで不満を感じていたわけではないし、看護師の仕事にやりがいを感じていた。

でも、入職後数年たったある日、突然電池が切れたかのように、仕事へのやる気がなくなってしまったというケースです。

燃え尽き症候群はうつ病の一種と言われていて、今までと同じように働いていくのは難しいので、退職した人もいるでしょう。

さらに、看護師の世界で多いのはイジメ。職場でイジメに遭って、うつ病やパニック障害などを発症して、退職してブランクがある人もいると思います。

こう考えると、看護師って精神疾患になりやすい職業なのかもしれません。ストレスフルな中で働いているのだから、当たり前のことなのかもしれませんが。

看護師はブランク中にどんな変化があるのでしょうか？精神的疾患や精神的な問題、ストレスが原因で退職した場合、まずはゆっくりと休みますよね。

退職した時の病気の症状にもよると思いますが、実家でゆっくりと休んでいたという人が多いと思います。実家が最も安心できてゆっくりできる場所ですから。

実家という安心できる場所で、ニートのようなゆっくりした生活を送っていると、看護師生活で病んでいた心が癒されてきます。

そうすると、少しずつ心のパワーが充電できるので、また「看護師として働こう」と思えてくることがありますよね。

また、心に活力が湧いてくると、「いつまでも、こんなニート生活をしていられない」と思うこともあります。

経済的な理由で再就職を決める人もいると思います。ニートをしていると好きなものも買えませんから。「仕方がない、また働くか」と再就職へ一歩踏み出すのです。

看護師のブランク後のおすすめの再就職先。精神疾患でブランクがある場合のおすすめの再就職先をご紹介します。

これは、看護師経験によっておすすめの再就職先は異なりますので、一人前になる前に退職したケースと一人前になってから退職したケースに分けて考えていきます。

一人前になる前に退職したケース【看護師経験3年未満】

一人前になる前に退職したケースは、ご紹介した体験談のような新卒看護師で辞めたり、経験3年未満で辞めた場合ですね。

看護師経験が3年未満だと、まだ一人前とは言えません。一人前でない看護師が、ブランクから復職するためにおすすめの再就職先は病院です。特に、急性期病院がおすすめ。だから、体験談の人の再就職先選びは大正解！

精神疾患やストレスでブランクがある人は、ついついクリニックや介護施設を選びたくなります。でも、看護師経験3年未満の人は、クリニックや介護士はNG。やっぱり病院が良いんです。

あなたは一人前の看護師ではないので、再就職後もきちんと指導を受ける必要があるからです。

クリニックや介護施設は教育制度が整っていないので、一人前の看護師になるのは難しいです。だから、教育制度が整っている病院を選びましょう。教育制度が整っていれば、療養型病院でもOKです。

一人前になってから退職したケース【看護師経験3年以上】

看護師経験が3年以上あって、ブランクから復職する場合は、あなたの好きな職場に復職してOKです。

精神疾患でブランクがある場合、ブランクの年数はそこまで長い人は少ないと思いますので、「ブランクが長いから復職できない」ということはないでしょう。

一番大切にすべきは、あなたがどんな看護をやりたいのか。ブランク中にいろいろ振り返ってみて、考え方が変わったという人もいると思いますので、新しい未経験の分野の看護にチャレンジしてみるのも良いかもしれません。

看護師がブランクから再就職する時に、求人選びの段階で注意すべきことが4つあります。

人間関係は良いか

精神疾患が原因でブランクがある人は、職場の人間関係に注意しましょう。職場の人間関係の良し悪しは、精神的なストレスに大きく関係してきます。

職場の人間関係が良ければ、多少忙しくてもストレスは溜まりません。逆に、人間関係が悪い職場は、どんなに暇でも、その職場にいるだけでストレスが溜まります。

そのため、精神疾患が原因でブランクから再就職する看護師さんは、職場の人間関係が良いかどうかに徹底的にこだわりましょう。

教育体制は整っているか

次に、教育体制が整っているかをチェックしましょう。これは、看護師経験3年未満で辞めた看護師さん限定のポイントです。

教育体制が整っているかどうかは、まず第二新卒の看護師にもプリセプターをつけてくれるかをチェックしましょう。

「プリセプターはもうこりごり。怒られるだけだもん。」と思うかもしれません。でも、プリセプター全員が、むやみにあなたを怒るわけではないから大丈夫。

それに、プリセプターがいないと、誰があなたを指導してくれるのか、明確な役割を持った人がいないから、きちんと指導してもらえなくなります。

もう1つのポイントは、あなたに合った指導をしてくれるかどうかです。看護師としての成長スピードは、1人1人違うもの。

あなたの成長スピードを考慮して、指導をしてくれれば、精神的なストレスは少なくなるはずですよね。

そして、そのような指導・教育をしてくれる病院は、プリセプターもそういう指導を受けてきているので、「後輩にもそういう指導をしなければ」と丁寧に優しく教えてくれると思います。

無理なく働ける忙しさか

精神疾患が原因でブランクがある人は、無理なく働ける忙しさかどうかもチェックしましょう。ブランクがあるのに、いきなり残業は月50時間越え、夜勤は月に6回以上、毎日が戦争のような忙しさのところに再就職したら、どうなるでしょう？

せっかく回復したあなたの精神状態は、間違いなく悪化するはずです。そしたら、また実家でニート暮らしに逆戻り。再就職した意味がありません。

そうならないために、無理なく働ける忙しさなのか、残業は少なめか、休みは多いか等をチェックしてください。

ブランクがあって、体力的に自信がない人は、常勤からではなく、非常勤として週3回勤務や半日勤務の仕事から始めてみることをおすすめします。

ストレスへの支援体制はあるか

精神疾患やストレスでブランクがある看護師さんが心配なこと、それは「また同じようにストレスを感じて、精神的な問題が出てきたらどうしよう？」ということだと思います。

その心配を軽くするには、看護師のストレスへの支援体制が整っているところを選びましょう。

たとえば、いつでもリエゾン看護師に相談できる体制を整えているところなら、ストレスを感じても、専門家に話を聞いてもらえるので、安心して働けると思います。

リエゾン看護師がいなくても、師長が信頼できる人柄で、いつでも気軽の相談に乗ってもらえたり、定期的に面談があるところだと良いでしょう。

誰か信頼できる人に話を聞いてもらえるだけでも、ストレスは軽減できます。看護師のストレスに対してきちんと職場全体で取り組んでいるところだと安心して働けますね。

看護師がブランクから復職するケース、今回は適応障害などの精神疾患から復職するケースをご紹介しました。

精神疾患でブランクがある人は、「また前みたいに、精神的に辛くなったらどうしよう？」と心配になると思います。

そんな心配を吹き飛ばすためには、ご紹介した4つの注意点を守って求人を探しましょう。ですが、4つの注意点を自分で調べるのはちょっと大変。

でも、転職サイトを使うと簡単に調べられます。あなたに代わって、担当コンサルタントがすぐに調べてくれますから、あなたは待つだけでOKなんです。

4つの注意点をチェックしてから、求人を選んで再就職すれば、体験談の看護師さんのように、また看護師として無理なく働いていくことができますよ。